mitsukiのお気楽大作戦

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カッパのメロンパン

父が趣味で、と、いうより病後のリハビリに趣味を持った方が良いと医者から勧められ、パンを作っています。
それでメロンパンの格子模様をつけるのに使う押し型を作ってくれと頼まれまして、「そんなもん、竹串でやればいいじゃん。」と思ったのですが頼まれた以上断れず、だからといって買った方が遥かに安いものをわざわざ作る程、酔狂ではないので、今度の連休に調理道具なら何でも揃っているので有名なかっぱ橋道具街へ物見遊山がてら行こうと思っていたのですが、今日たまたま仕事の関係で近くを通ったので寄り道してきました。
e0078674_20382189.jpgかっぱ橋とは面白い名前ですが、今から約180年前の文化年間、合羽川太郎(本名合羽屋喜八)は、この辺りの水はけが悪く少しの雨ですぐ洪水になってしまうのを見かね、私財を投げ出して掘割工事を始めました。なかなか捗らない工事の様子を見ていた隅田川の河童達は、川太郎の善行に感動して夜な夜な工事を手伝ったという故事に由来し、当時その堀割は新堀川と呼ばれ、かっぱ橋という橋も今の合羽橋交差点のあたりにあったそうです。
もちろん、今となっては見る影もありませんけど。
この話を聞いて、私は何か政治的なにおいを感じてしまいました。
道路工事といえば、さまざまな利権が絡んで、どうでもいい工事はどんどん進められるのに、本当に必要な事業となると、遅々として進まないのは、多分今も昔も変わらないのでしょう。
それに業を煮やした合羽川太郎は、私財を投じて掘割工事を始めるのですが、面白くないのは、公共事業に格好つけて甘い汁を吸うつもりでいた役人たちです。
恐らくは、ありとあらゆる手段を講じて横槍を入れてきたに違いありません。
例えばやくざ者を使って脅しをかけてくるとか。
e0078674_2041740.jpgそんな合羽川太郎に町の人びとは同情しますが、相手がお上では、逆らったらこっちの身まで危うくなります。
そこで一計を案じ、髷を梳いてカッパに扮し、夜霧に紛れて人目を忍んでは、工事を手伝ったのではないのでしょうか。
信心深い昔の人の事です。
妖怪とはいえカッパは水神の眷属、下手に手を出せばどんな崇りがあるだろうと、役人もやくざも手が出せなかったのでしょう。
こうして堀割は完成し、歯噛みして悔しがる役人を尻目に
「どんなもんでぇ!真っ当な事をしていりゃ、たとえお天道様が沈んでも、水神様がお力を貸して下さるってぇもんよ!」
と、啖呵を切って見せる合羽川太郎の姿が目に浮かんでくるようです。
もちろん、これは私の単なる妄想で、史実はどうなのかは分かりませんけど。

さて、これがそのメロンパンの格子模様を簡単につける押し型です。
さすが道具なら何でも揃うかっぱ橋、すぐに見つかりました。
仕事の途中だったので、他の店をじっくり見て回れなかったのが、残念。
正式名称はラティッシュカッターというそうです。
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by sweetmitsuki | 2009-09-18 19:50 | おどろけー | Trackback | Comments(2)
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Commented by saheizi-inokori at 2009-09-18 23:46
いい噺だなあ。絵本でも作りたくなります。
Commented by sweetmitsuki at 2009-09-20 13:45
佐平次さま
ヨーロッパにも、悪魔が架けた橋と伝えられる橋が現存するものを含めていくつもあるのですが、このかっぱ橋伝説はそれらとは趣が違うようです。
19世紀といえば幕府も財政難で、このような慈善事業は豪商によって行われていたようで、黒船が訪れなくても日本が封建体制から資本主義へと移行するのは、歴史の必然だったのではないのでしょうか。