mitsukiのお気楽大作戦

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花の命はけっこう長い

e0078674_11113715.jpgバッケ味噌と聞いて何のことだかわからなかったので調べてみたら蕗の薹味噌のことでした。
東北をはじめ多くの地域では蕗の薹のことをバッケと呼ぶそうで、間違えちゃいけないのは蕗ぜんぶをそう呼ぶのではなく蕗の薹だけをバッケと呼ぶらしいのです。
スギナの花(?)をツクシと呼ぶのと一緒ですね。
バッケも不思議な言葉ですが、蕗の薹という言葉も、よく考えてみれば不思議です。
薹という漢字でまず思い出すのは「邪馬台国の台の字は当て字で、本当は邪馬薹国と書く。」ということですがそれはさておいといて、薹の字が使われる言葉で思い浮かぶのは「蕗の薹」と「薹が立つ」が圧倒的なんじゃないでしょうか。
「蕗の薹」と「薹が立つ」の薹は、言葉の意味は同じなんですけど中身はぜんぜん違います。
「薹が立つ」とは、旬が過ぎて美味しくなくなってしまったことを指す言葉ですが、蕗の薹は薹が立った頃がいちばん美味しいのです。
話がややこしくなってきたので整理しましょう。
薹とは花茎のことで、草木は花を咲かせるために生きているのですから当然、花茎にいちばんエネルギーが集まっています。
ところが、ダイコンやハクサイなど人間が根っこや葉っぱを利用するために作られた野菜は人間の都合のいいように花茎よりもそっちのほうにエネルギーがいくように矯正されてしまっているのです。
しかし所詮は自然の生き物なので花茎が伸びてくる時期になると本能の力が勝り、花茎にエネルギーが集まって根っこや葉っぱには届かなくなるので不味くなってしまうのです。
つまり、薹が立って盛りを過ぎて勢いがなくなったとかいってるのは手間のかかる温室育ちの話で、野生育ちは薹が立ってからこそが本領を発揮するときなのです。

話は元に戻りまして蕗の薹のことをバッケっていいますけど、どうしてバッケっていうかご存知でしょうか。
調べてみると
○蕗の薹は花のようで つぼみのようでもあるので半開(ハンゲ)の訛り
○早春にポックリ 芽を出し開花するので ポックリの訛り 
○花が盤状に開くことから、盤開(バンゲ)の訛り 
○アイヌ語 makayo の訛り

といった内容が多くのネットで書かれていて、他にも蕗のお化けだからとか崖のことを東北や関東の言葉でバッケといい蕗の薹はそのような場所によく生えるからとか少数意見もたくさんあって興味深いのですが、どれも間違いです。
蕗の薹はタンポポによく似た綿毛のような種が実り、その姿がお婆ちゃんの白髪頭を連想させるので婆毛(バッケ)というのが正解です。
その頃になると蕗の薹は風に載せて遠くまで種を飛ばすためにさらに背を伸ばし、薹を立たせます。
伸びた蕗の薹は葉や花を取り除いて茎の部分を軽く灰汁抜きしたものを煮浸しや油炒めにしても美味しく、蕗の葉柄よりも柔らかく食べられます。
蕗の薹を他の野菜と一緒にして、花が咲いて薹が立ってしまったからもう食べられないと勘違いしてしまうのはもったいないです。
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さて、収穫した蕗の薹は美味しくいただきましょう。
まずは天ぷら。
普通に揚げるよりも、蕾を開いて花が咲いたように細工したほうが、食べやすいですし見た目もキレイです。
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みじん切りにして、味噌と一緒に炒めて蕗の薹味噌に。
アツアツのご飯と一緒に食べても美味しいのですが、湯豆腐に乗っけても美味しいです。
過ぎ行く冬と訪れる春の両方がこの一皿で楽しめます。
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by sweetmitsuki | 2013-02-02 12:28 | 原始人ごっこ | Trackback | Comments(2)
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Commented by saheizi-inokori at 2013-02-02 20:47
バッケと聞くといつも思い出すのは秋田の友人たちです。
これはどうあっても秋田訛りで聞いて秋田で食うものですね^^。
Commented by sweetmitsuki at 2013-02-03 18:28
佐平次さま
以前秋田を訪ねたとき、蕗の薹を頂いたことがあるのですがとても美味しかったです。
あれを食べ慣れてる人は東京の蕗の薹は苦くてとても食べられないでしょう。
きれいな空気と水と、そうでないところの違いですね。