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都市伝説に、「本当は怖いこけし」というのがあって、もともとこけしは「子消し」からきていて、江戸時代の貧しいお百姓さんの村では、経済的な理由から子供を育てられず、生まれたばかりの赤ん坊を、そのままタライに沈めて殺してしまうことが頻繁にあり、こけしは本来そうやって殺された子供を供養するために作られたものなのだそうです。
この説は東大教授の養老孟司氏が、自著「死の壁」でも取り上げていて、東大の先生がいってることなんだから間違いないだろうと思っていましたら、実はこれもウソだという意見があるのです。 江戸時代になって戦争がなくなり、世の中が豊かになってくると、人びとは贅沢になって、高級品を欲しがったり、美味しいものを食べたがったり、遠くへ物見遊山に出掛けたりするようになります。 江戸時代の日本は、現在の中国と同じで、お百姓さんは生まれた土地を離れてはいけなかったのですが、温泉治療といって申し出れば、お上から許可が下りたのです。 こけしはエッチな形をしてるといわれてますが、これは偶然ではなく、もともとこけしは人形ではなく快癒器だったそうなのです。 湯治に出かけ、風光明媚な景勝地を楽しんだなら、その晩は按摩さんを呼んで更に癒されたいというのが人情ですが、そこまでお金に余裕のない人は、木の丸い玉に棒をつけた「ツボ押し器」を使って自分で自分を癒したのだそうです。 ある宿屋の主人が、この「ツボ押し器」に目鼻を書いて売り出したところ大ブレイク。 誰も彼もが土産物として買い求めるようになり、これがこけしの始まりで、こけしは「凝り消し」が訛ったものなのだそうです。 どちらが正しいのかはわかりません。 ただ「本当は怖い説」が正しいなら、江戸時代とは貧しい陰惨な時代ということになります。 「本当は怖くない説」が正しいなら、江戸時代は明るい楽しい時代だったということになります。 手懸かりとなるのは、こけしはすべて木でできていて、陶器のものや、金属製のものはないということ。 これが雛人形なら、紙でできていようと、卵の殻でできていようと、お雛さまであることに変わりはありません。 そして、こけしは「ろくろ」という、木のお椀やお盆を作るために使う特殊な機械で削ったものだけをこけしと呼び、手彫りのこけしというのはありません。 つまり、他の人形なら、お金がなければ自分で作って済ませることができるのですが、こけしだけは、自分がろくろ職人でない限り自作は不可能で、欲しければお金を出して買わなければなりません。 実はこけしとは、貨幣経済と密接なつながりがあったのです。 貨幣経済というキーワードを通して考えると「温泉に物見遊山に出かけ、お土産を買って帰る」ことと「生まれたばかりの赤ん坊を殺す」ということは、表裏一体の関係にあるということになるのではないでしょうか。 お弁当を持たずに、長距離を移動するというのは、貨幣経済が発達してなければ不可能なことです。 山奥で、猿や鹿や猪を相手にお金を渡しても、彼らは決して食べ物をくれたりはしません。 一方で、お金がないから愛しい我が子を自ら手にかけるというのも、貨幣経済に支配されてるからで、狩猟採取生活が中心だった縄文人は、そのようには考えなかったと思います。 こけしの由来が結局のところどうなのかはわかりません。 ただ、こけしが貨幣経済の発達に伴い普及していったのは間違いのないことです。 お金は人を幸せにもすれば不幸にもするものです。 私たち現代人は、貨幣経済に頼りすぎてるんじゃないでしょうか。 もっと、お金に左右されない、別の生き方があってもいいんじゃないでしょうか。 こけしの都市伝説は、そんなことをいいたかったんじゃないのでしょうか。
by sweetmitsuki
| 2013-07-18 03:59
| おどろけー
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Comments(2)
Commented
by
saheizi-inokori at 2013-07-18 10:00
金々節の言うとおり、金が全ての世の中。
金に振り回されて自分の首を絞めているのだから世話はないのです。 問題は金のない人まで巻き添えにしていること。
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by
sweetmitsuki at 2013-07-19 06:18
佐平次さま
江戸時代の日本は、他のアジア地域に比べて貨幣経済が発達していたことを自慢げに話す馬鹿右翼がいますが、あんなのが愛国者を名乗っているのが心底情けないです。 養老孟司氏のエッセイにも、落語が頻繁に登場しますね。 やっぱし落語がいちばんのテキストなのではないでしょうか。
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