mitsukiのお気楽大作戦


手作り雑貨と原チャリ放浪と雑学で綴る、実践お気楽ライフ
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北向地蔵の怪異

e0078674_1524188.jpg街を歩いていると、道端にお地蔵さまが建っていて、いつも新しい花が添えられ、鮮やかな赤い頭巾と前掛けが着せ付けられているのをご覧になったことはないでしょうか。
あれはいったい誰がどういう経緯でそういうことをするのでしょう。
お地蔵さまなのだから、仏教にまつわる信仰だと思っていたら、どうやら間違いのようで、よく見るとお稲荷さまだとか庚申さま、道祖神など、仏教とは関係のない神さまにも同じように赤い前掛けが着せ付けられていますし、だいたい、他所の仏教国でそんなことをしているのは見たことありませんから、あれは日本だけの習俗のようです。
お地蔵さまは百あれば百の物語があるもので一概にはいえませんけども、西東京市にある西浦地蔵尊は、大山街道沿いにあった田無宿から遊女が北へ向かって逃げ、このあたりで捕らえられて折檻されたり、首を縊ったりしたので供養のため建立したとの伝承があり、俗に「北向地蔵」と呼ばれています。(お地蔵さまは南を向いているのが普通なのです。)
講中は現在まで継承されており、同時に大山講をも兼ねていることから、毎年七月二十四日盆の縁日に盆山と呼ばれる大山詣に代参人を送っているそうです。
落語に「大山詣り」という演目があり、「こはい者なし藤沢へ出ると買ひ」などと歌われているように、参拝というのは表向きで、本来は男たちの羽目を外しての楽しみであって、女人禁制とした男だけの大山講になっているのですが、実はこの逆パターン、つまり男子禁制で女だけの大山講も多くあったというのをご存知でしょうか。
江戸時代、大山は女人禁制だったので頂上まではいけなかったのですが、その麓には大山阿夫利神社の祭神である大山祇命(おおやまつみのみこと)の娘神、木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)を祀る神社があり、この神様は何といっても神武天皇の曾祖母なのですから、安産とか子宝成就にとてもご利益があったのです。
それに、この辺りには温泉も多く湧いていますから、神様の力にすがるだけではなくて湯治のために訪れる女性も多かったのでしょう。
それと、ちょっと生臭い話になってしまいますけど、不妊の原因は男性側にある場合が多いらしく、昔の人はそれを知っていて、温泉治療よりも神頼みよりももっと即効性のあることをして子宝を授かっていたらしいのです。
そういうことは、公然と行えるものではありませんから、だからこそ秘密を守るための男子禁制だったのです。
昔、女の人は跡取りが産めないと家から離縁されてしまうことも多かったそうですから、そういうこともあったのでしょう。
日本人の、帳尻が合いさえすれば過程には目をつむる、真相は知っていても家族も近所も敢えて取り沙汰そうとはせず口を閉ざす、そういった理屈を嫌い暗黙の了承を好む気質は欠点でもあれば美点でもあったのです。
信仰があったから街道が生まれ、宿場ができて遊郭がつくられ、苦界に落ちた遊女が惨い最期を遂げ、新しい信仰が生まれる。
なんとも切ない話です。
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by sweetmitsuki | 2014-10-06 15:17 | おどろけー | Trackback | Comments(2)
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Commented by chaiyachaiya at 2014-10-07 23:08
廃仏毀釈、を、仏様の像を粉砕し尽くして水につけ、希釈して、もうこんなに薄まると仏様じゃないよ、とする手法だったと、幼い頃から信じて生きていたような、学びの少ない自分が、恥ずかしくなります。( ;´Д`)
・・・ギリシャ神話の神様や物語は知っていても、本元の日本の神話を知らない人って、私以外にも、結構いるようですが。(-。-;
Commented by sweetmitsuki at 2014-10-08 06:00
ふみちゃこさま
お地蔵さまの前掛けや頭巾って、よく見るとフリルがついてて、とってもハイカラなデザインですよね。
ですから、それほど古い習俗ではないのではないかと考えられていて、廃仏毀釈のとき、路傍のお地蔵さまが頭を壊され、後の時代の人が見かねて補修したとき、傷跡が目立たないように前掛けと頭巾で隠したのが始まりだという説もありますから、まるきり正鵠を射てないわけでもないと思います。
哀しい物語や慰霊碑が、決して繰り返されないための教訓になれば、まだ救いはあるのですけど、そうならないのが現実です(⌯꒦ິ̆ᵔ꒦ິ)
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