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mitsukiのお気楽大作戦


手作り雑貨と原チャリ放浪と雑学で綴る、実践お気楽ライフ
by sweetmitsuki
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称徳は 崩御、崩御と みことのり

いきなり下ネタですみません。
表題の川柳は、奈良時代の女帝、称徳(孝謙)天皇が病床で看病禅師、弓削道鏡と道ならぬ恋に墜ちた様子を江戸時代の洒落者が「高貴なお方だから、寝所でも庶民とは違う御言葉を述べられたに違いない。」とからかって詠んだ句です。

称徳は 崩御、崩御と みことのり_e0078674_19272914.jpg渡辺昇一さんの「皇室入門」という本を読みました。
女帝と女系天皇との区別も知らない人がいる時代にも、少なくとも皇室の伝統について、これくらいはみんなに知っていただきたい・・・
この文章はまえがきからの引用ですが、それにしては内容がちょっとヘン。
摂関政治で権力を意の儘に操っていた藤原氏が、元はといえば単なる成り上がりの田舎貴族に過ぎなかった事は、歴史をちょっと勉強すれば中学生にでも分かる事ですが、神代に根を持つ(皇室の)家臣ナンバーワンだと書いてあります。歴史の専門家がこんな初歩的なミスを犯す筈が無いので、確信犯的に歴史を捏造しているとしか思えません。
更にオカシイのは冒頭でも触れた、称徳女帝が皇族でない道鏡を天皇にしようとして大問題になった事件への記述。
「こうした大事件があったにもかかわらず、一人の死人も出さずに皇統は守られたのでした。」
称徳は 崩御、崩御と みことのり_e0078674_20215885.jpg・・・この事件では、本書の歴史再現マンガにも登場して来る淳仁天皇と藤原仲麻呂が謀反の罪を被せられて処刑されていますし、他にも犠牲になった皇族の名を挙げたらキリが無い程。
その後、百済人とのハーフである桓武天皇が皇位に就いたのも、元はといえば称徳天皇が有力皇位継承候補者を次々と殺しまくったため、他に後継者がいなかったからなのですよ。
繰り返すようですが、それを歴史の専門家が知らない訳がありません。

称徳は 崩御、崩御と みことのり_e0078674_20232159.jpg個人の思想や信条は自由ですし、尊重されて然るべきですが、ウソを書くというのは感心しません。
それに、この人が結局何を主張したいのか、イマイチわかんないんですよ。天皇は種さえキチンとしていれば○○でも良いとでも言いたいのでしょうか。その方がよっぽど不敬です。
悠仁さま御誕生であまり話題にならなくなった皇室典範問題ですが、もう一度よく考えてみる必要があるのかも知れません。(下の写真は皇居前にある和気清麻呂の銅像)
称徳は 崩御、崩御と みことのり_e0078674_20372734.jpg


by sweetmitsuki | 2007-01-19 20:37 | ぬくぬく引きこもり記 | Trackback | Comments(2)
Commented by antsuan at 2007-01-19 21:01
渡部昇一の本は拙ブロクのライフログにも載せてありますが、近代史に詳しい方だと聞いています。しかし、この漫画本はいい加減過ぎますね、漫画だから許せると云うものではないでしょう。
Commented by mitsuki at 2007-01-19 21:48 x
本書でも近代史については肯ける部分も多かったのですが、マンガだけに普段歴史に興味の無い人も読むと思うのでもう少し煮詰めて欲しかったです。
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