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東京、三鷹にある中近東文化センター附属博物館(HPはコチラ)で開催されている「エルトゥールル号回顧展」を観に行って来ました。
「エルトゥールル号って、何?」 その前に、今から23年前に起きた事件について紹介させてください。 イラン・イラク戦争(イラク戦争ではなく、アメリカが介入する前の中東戦争)開始から5年後、1985年3月17日、突然、「今から48時間後以降、イラン領空を通過する航空機は、民間機であっても撃墜する」という表明が、今は亡きサダム・フセインより発せられた。この突然の表明後、イラン在住の外国人は、即刻、自国航空機で次々と国外退去を開始した。しかし、自国機のイラン乗り入れがなかった日本人は外国航空会社の便で脱出を試みるものの、すべての航空会社は当然のことながら、自国民の搬送を優先するため、日本人のイラン脱出が非常に困難になっていた。現地の駐イラン日本大使館なども手を尽くしてはいたが、215人の日本人が取り残される形となり、タイムリミットが迫る中、その脱出は急を要していた。そこに突然、現れたのが2機のトルコ航空特別機であった。イラン在住の日本人は、それが自分たちを救出するためにやってきた飛行機だとは誰も信じる事が出来なかったという。 (カタログより抜粋) なぜトルコが自らの危険をかえりみず、日本人を救出してくれたのか? 当時の駐日トルコ大使、ネジアティ・ウトカン氏は次のように語られた。 「エルトゥールル号の借りを返しただけです。」 明治の始め、皇族の小松宮殿下妃殿下両夫妻がイスタンブールを訪問され、その答礼としてオスマン帝国の艦船エルトゥールル号が日本に派遣されるにいたりました。しかし不幸にもエルトゥールル号は帰途、台風に遭遇し沈没、遭難現場となった串本町大島では悪天候の中、島をあげての救出活動が行われ、献身的な労により辛うじて69名の尊い命が救われたのでした。(もっと詳しく知りたい人はコチラ) トルコではこの事件は歴史の教科書にも載っていて、小さな子供でさえ知らない人はいないといわれています。 トルコと言えばイスラム教の国ですが、ガチガチの原理主義ではなく、レストランに行けば普通に地ビールやワインを賞味できますし、観光案内のポスターではビキニを着た女性が微笑んでいます。 それでも、建築や食文化はヨーロッパともチャイナとも違い、おそらくは日本人からみて最も異国情緒を感じる辺りではないでしょうか。 左の画像は渋谷・代々木上原駅前にある東京ジャーミィ(HPはコチラ)。いつものウソで「イスタンブールに行って来ました~。」とやったら、知らない人は信じてしまいそうなほど、エキゾチックな雰囲気の漂うスポットです。 このように、今も昔も日本はトルコのドストゥ(dost 朋友)です。ところが私たちは今、アメリカの言いなりになって国際貢献だか平和維持活動だか訳のわからないスローガンを叩き込まれ、アメリカの軍艦に無償でガソリンを供与するなど、アメリカの中東侵略の片棒を担がされています。 いくら戦争に敗けたとはいえ、あんましといえばあんましなんじゃないでしょうか。
by sweetmitsuki
| 2007-10-06 21:56
| お出かけドリフト
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Comments(8)
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kaneniwa at 2007-10-07 06:10
ええ話やなぁ。
スローガンを叩き込まれた国際貢献の危うさを ピンポイントで指摘してくださるお話でもありました。 BYマーヒー
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「テロ特措法」=「テロ対策特別措置法」という法律はだれが命名したのでしょうか。国際貢献、平和維持活動も含めて、文字面だけなら問答無用のこれらの言葉群は実態とどんな風にリンクしているのでしょうか。
乏しい情報や偽りの情報から、本質を見極めること簡単ではありません。 「意味通りの実態のないこの種の「美しい言葉」が近頃蔓延しています。
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mitsuki
at 2007-10-07 21:42
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マーヒーさま
「現代の十字軍」などと信じられないような狂信的台詞を吐くキリスト教国家とイスラムの対立は、それなりの経済力を持った仏教国が仲裁の役を担うべきだと思います。 何処かにないでしょうか?そんな国。
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mitsuki
at 2007-10-07 21:45
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antsuan at 2007-10-09 18:51
日本の教科書もこういうことを書けばいいのにと思っちゃいます。
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mitsuki
at 2007-10-10 06:41
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あんつぁんさま
エルトゥールル号だけじゃなく、トルコ航空の事も教科書に載るといいですね。
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saheizi-inokori at 2007-10-14 11:57
どうしてもっと大きく扱われなかったのでしょうね。それとも私だけが知らなかったのかな。
千葉の鴨川にもメキシコとの友好の碑があります。 スペイン人が遭難した時に一晩中裸で抱いて暖めて助けた漁民たちの物語があります。 下々はいつだって仲良し、本心は。
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mitsuki
at 2007-10-16 06:30
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