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佐平次さまのブログで「ふしぎなキリスト教」(橋爪大三郎×大澤真幸著、講談社現代新書刊)という本を紹介していたので読んでみたのですがとても面白いです。
日本人が信仰している神様とキリスト教徒が信仰している神様(ゴッド)はぜんぜん違うもので、それはイスラエルという土地がエジプトとメソポタミアという両大国に挟まれ翻弄されてきたからで、島国で安全だった日本とはまるで正反対だったからとか、とても分かりやすく書いてあります。 この本を読むと自分の考えが変わりそうなので、変わらないうちに神様について書いておきます。 すべての人間は神様を信じていると思います。 「私は神様なんか信じない。」「私は無神論者だ。」と言ってる人だってそれは脳の表面的な部分でそう考えてるだけで、脳の深層部では神様を信じてるんですね。 それはどうしてか今から説明します。 すべての人間は働いて仕事をして生きています。 中には働かないで遊んで暮らしてる人もいるかもしれませんが、そういうのは無視します。 そして、働いてるのは人間に限ったことではなく、たとえば猫だってネズミを捕って働いています。 飼い猫はネズミを捕って人間に養ってもらっていますが、野生の猫だってネズミを捕ってそれを餌にして生きてるのですから働いてることになります。 つまり、すべての生き物は働いて生きてるのです。 中には働かないで遊んで暮らしてる猫もいるかもしれませんが、そういうのは無視します。 話を分かりやすくするために、ネズミを捕る仕事をしている人がいるということにしましょう。 その人が、ある日たまたま偶然に、いつもよりたくさんのネズミを捕えることができたとしましょう。 これはネズミ捕りに限った話ではなく、同じ仕事を毎日毎日何年も何十年も続けていれば、実力以上の果報が得られる日がたまたま偶然訪れるということはあるものなのです。 私は猫じゃないので猫のことはよくわかりませんが、猫だってネズミを毎日捕えていれば、たまたま偶然いつもよりたくさんのネズミが捕えられる日はあるでしょう。 そんな日は「今日はついてるな。何時もこうだといいのに。」と思うんじゃないのでしょうか。 ここまでは人間も猫も同じなのですが、人間は「どうすればこんな日が毎日続くんだろう。」と、真剣に考えるのです。 おそらく猫はそこまで真剣にものを考えないでしょう。 偶然はあくまで偶然なのですからどんなことをしたって偶然は偶然にしか起こらないのですから、いくら考えたとしても偶然が毎日続く方法は見つからないはずなのですが、それでもそう考えてしまうのが人間なのです。 つまり、人間は猫よりも馬鹿だということになりますが、それは人間は猫よりも知能が低いからではなくて、逆に知能が高いからそう考えてしまうのです。 その結果、神様といういるはずのないものを創り出し、それが信仰に繋がるのだと思うのです。 こんな風に書くとミもフタもないですけど、本を読み終えた後で考えが変わるかもしれないので、とりあえず読む前の今の考えを書いときます。
by sweetmitsuki
| 2012-08-06 06:39
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Comments(4)
Tracked
from 梟通信~ホンの戯言
at 2012-08-06 09:49
タイトル : なぜ世界は西欧ルールに支配されているのか?橋爪大三郎×大..
よくも悪くもー最近は悪くもばかり見たいな気がするがー我々の生きている世界は「近代社会」であり、それは西洋ででき上がった社会だ。 その西洋社会を創りあげた基本はキリスト教なのだ。 だから今の日本や世界の在り方に疑問を持ち、近代=西洋を相対化し、新しい社会の在り方を模索するとしたらキリスト教のことを学んでおくことは迂遠なようでも欠かせない。 にもかかわらず、日本人のキリスト教理解はそうとう危うい。 学生時代にキリスト教の寮にいて毎週日曜日には教会に通った俺もほとんど何も知らないままだ(というこ...... more
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saheizi-inokori at 2012-08-06 09:48
なるほど、でもそういうことが本に書いてあったのかな、本以前の話かもしれない。
ぜひ続きも書いてください。本より面白そうです^^。 猫じゃないけど楽しみ。
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by
sweetmitsuki at 2012-08-07 05:45
今、ユダヤの歴史をだらだらと書いてあるところを読んでいるのですが、どうしてユダヤ人は自分たちを救済してくれない薄情な神様を信仰しているのか?という疑問について、サルとバナナのたとえ話を引き合いに出していて、これが私の猫とネズミのたとえ話にちょっとだけ似ているので驚いてしまいまいた。
似てるといってもほんのちょっとだけですけど。早くも考えが変わりそうです。
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antsuan at 2012-08-08 06:58
生活環境によって、神様は姿を変えるのでしょうかね。
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by
sweetmitsuki at 2012-08-09 20:42
あんつぁん
神様は姿を変えたりはしないと思います。 一神教の神様は、もともとは多神教の神様の一人だったのが、ニンゲンの生活環境の変移によって都合のいい妄想を繰り返し映し出す神様が唯一絶対神として選ばれたに過ぎないんじゃないのでしょうか。
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