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mitsukiのお気楽大作戦


手作り雑貨と原チャリ放浪と雑学で綴る、実践お気楽ライフ
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カテゴリ:おどろけー( 44 )


DON'T TRUST OVER 30

従軍慰安婦問題というと日韓問題のように捉えている人も多いと思いますけど、実際にピーとして兵士に性を供出させられた女性には日本人もたくさんいたのですから、日韓問題ではなく人権問題なのですよ。
当時は世界恐慌のせいで富豪と呼ばれた家の令嬢でも、破産して遊郭で働かさせられる破目になった話は珍しくもなんともなかったので、平成不況の今、他人ごととして片付けていい問題ではありません。
関東大震災のとき、多くの朝鮮半島出身者が虐殺された事件は有名ですが、これも実際には日本人の反政府活動家や無政府主義者が虐殺されていて、朝鮮人だとか日本人だとかいう前に、官憲にたてつく奴には容赦がなかったのですよ。
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村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝
栗原康 著
岩波書店 刊
今まで無政府主義者の大義なんて知りたくない、聞きたくない、忘れてしまいたいと、そればかし考えてきましたけど「忘れるためにも、知らなくちゃ。」とのコメントを頂き、それなら読んでやろうじゃないかと手に取ったのがこの本です。
やばい。超おもしろい。超かっこいい。無政府主義サイコー!
滅茶の下に苦茶がつき、さらにその上に破茶がつきます。
大正時代というと浪漫とかなんとか美しいものを想像してしまいがちですが、当時の日本人はそれはもう酷いものでした。その辺をまず引用させていただきましょう。

ちょうど、第一次世界大戦を前後して、日本でも工業化がいっきにすすんでいた。都市の生活様式が、まるっきりかわってくる。工場ではたらく労働者がこれみよがしにひどい環境ではたらかされている。賃金はひくいし、労働時間もながい。衛生面もサイアクだ。それでいて、文句をいったり、病気になったりすれば、すぐクビにされる。奴隷かよ。(中略)いちど都市でくらしはじめると、仕事がなければ生きていけない、そうおもいこまされる。そして、そういう恐怖をすりこまれたら、もう資本家のおもうがままだ。どんなにひどいことをいわれても、あらがうこともできやしない。(中略)人間が家畜のように、モノのようにあつかわれる。つらい。しかもおそろしいのは、長年、そうやっていうことをきいていると、奴隷たちのほうから主人を崇拝するようになってしまうということだ。

そうはいっても、都市で暮らすいじょう働かなくてはおカネがもらえないし、おカネがなければご飯が食べられません。オマエら、原始人に戻りたいのか?社会は必要だろう。政府は必要だろう。資本家は有難いだろう。官憲は有難いだろう。
ところが、1918年、そんなこともいってられない事件が起きます。米騒動です。

米価の高騰によってコメが買えない。だったらということで、主婦たちが米屋をおそい、その場で廉売所をつくらせる。こっちが買える値段で、やすく売らせるのだ。それでも買えなければ、カネもはらわずにもっていく。米屋がいやがれば怒鳴りつけ、下駄をなげつける。それでもきかなければ、放火である。どうせ食えないならば、コメごと燃やしてしまえと。警察がでてきたら、おっちゃん、あんちゃんたちも加勢して、なぐる、けるに、投石、投石だ。数万人の力でおしかえす。圧勝だ。

ここで間違ってはいけないのは、無政府主義者が市井の主婦たちを扇動したわけでもなんでもなく、主義も主張も持ち合わせていない一介のか弱い女性たちが生活苦から暴動を起こし、官憲に勝ってしまったことで、逆に無政府主義者たちのほうが目覚めさせられてしまったということ。
政府なんかなくたってなんとかなる、むしろないほうがうまくいく。
無政府主義とは、遠い未来に理想を抱くのではなく、むしろ逆です。
昔は女の人がお産をするとき、どこからともなく産婆さんや世話焼きのおばさんがやってきて無償でだいたいのことはやってくれました。病気のときも、誰かが薬草を摘んできてくれたり、看病してくれました。このことは考古学資料から明らかになっていて、縄文時代、生まれつき歩行能力のなかったことが骨格から推測される人が、当時の平均寿命より長生きしていたことが遺跡から確認されています。
とはいえ、縄文時代に逆戻りするのは無理でしょうから、現代人は現代人なりに生を拡充していけばいいのです。
腹が減ったら、満たせ!金持ちの家に土足で上がり込み、奴らから奪え!咽喉にフォークを突き刺し、スプーンで眼球を抉れ!真っ赤なソースで晩餐を染め上げろ!
こんな過激なことをいいたいわけではないのですが、それくらいの気概は持ちたいものです。くれぐれも気概を持ちすぎて「ち」を中に入れてはいけませんけど。
まあ、結局は関東大震災のドサクサに紛れて憲兵にぶっ殺されてしまうんですけどね。
野枝も辻(野枝の情夫1号)も大杉(野枝の情夫2号)も震災当時は罹災者を救済するのに精一杯だったのですが、困った時に人を助けようとするのがアナキスト。殺そうとするのが官憲です。すでに朝鮮人の虐殺は始まっていました。
歴史の本はそれなりに読んできて、それなりに分かっているような気になっていましたけど、まだまだ知らないことがいっぱいです。
そして、一度知ってしまったら、もう知らなかった頃の自分には戻れません。




by sweetmitsuki | 2019-05-02 15:07 | おどろけー | Trackback | Comments(4)

花咲く森の道クマさんに出会った

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森の中で熊に遭遇したらどうすればいいでしょう。
逃げるのがいちばんですが、俊足の熊に逃げ切れる可能性は低いです。
死んだふりというのは迷信で、まったく効果がないそうです。
熊は蛇が苦手だからベルトを蛇に見立ててくねくね動かすというのは効果がないわけではないそうですが、かなりの演技力が必要で素人が即興でできそうにありません。
ではどうすればいいのかというと、言葉で説得するのがいいそうです。
もちろん熊に人間の言葉はわかりませんが、蛇のように小さな躯体でも自分を脅かすポテンシャルを持つ生き物がいることを熊は知っています。
熊を相手に怖れず逃げもせず対峙すれば、警戒心の強い熊は襲ってこないそうです。
と、本に書いてあったのですが本当に森で熊に出会って言葉による説得を試みて効果がなかったとしても私を恨まないでくださいね。
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アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」
中川裕 著
集英社新書 刊
「ゴールデンカムイ」というアニメをご存知でしょうか。
函館戦争で戦死した土方歳三が実は生きていて、小樽で隠居していた永倉新八とともにアイヌの隠し埋蔵金を発掘してそれを軍資金に理想国家を建設すべく縦横無尽の大活劇を繰り広げるという歴史浪漫です。
ただし主人公は土方歳三ではなく埋蔵金の在り処を知る唯一のアイヌ、ウイルクの愛娘アシリパ。少女と白いオオカミというとジブリの「もののけ姫」と被りそうですがパクリという印象はありません。
このアニメでいちばん面白いのは、まだ十代前半の可愛らしい少女アシリパが北海道の希少な野生動物を片っ端から殴り殺して食べてしまうところ。
こんなふうに書くと残酷なアニメのように思いますけど、軍の追跡を逃れるため野営しながら旅を続けているのでサバイバル生活は当然でしょう。
その他、物語の中にアイヌの狩猟、食文化、生活様式、信仰などが詳細にわたり紹介されていて、思わず見惚れてしまいます。
この本は単なるアニメの解説書に留まらず、アイヌの目線から日本近代史を捉えるという画期的な内容となっているのでアニメに興味のない人にもお勧めです。
というか、シサム(隣人を意味するアイヌ語。本州以南の日本列島に住む人のこと)の歴史しか知らないのに日本史を語るなかれ。この本を読んでアイヌの歴史を勉強してから日本史を語るべし。とまでいいたくなるようなボリューム。
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私を含め、シサムはかなりアイヌを誤解していたようです。
いちばん大きな誤解は、そうはいってもアイヌ文化を現代に復元するのは不可能でしょ。という誤解。
アイヌは動物や自然現象の他、刃物などの人工物をもカムイとして扱うのですが、その感覚でいうとスマホもカムイということになります。
変に感じるかもしれませんがスマホの使い方を誤りフリーズさせてしまった時「スマホの機嫌を損ねてしまった。」と感じるのは現代のシサムも同じでしょう。それは、スマホを単なる物ではなく人間と同格に扱っているからに他なりません。
シサムとちょっと違うのは、たとえば水のカムイというと水を司る神さまがいて人間に水を授けてくれるというような感じですが、そうではなく水そのものがカムイなのです。ですがキッチンに天ぷら油の残りを流せば水が悪くなってやがて水が飲めなくなってしまうのは、シサムもアイヌもよその国も同じことです。
アイヌ文化とは決して絵空事ではなく、もっと合理的な世界観からきているのです。
原作のマンガは今でも週刊誌に好評連載中で、アニメは三期も企画中。
本読んでからアニメ見るか、アニメ見てから読むか、それともマンガから読むか。
どこから入っても面白いこと間違いなしです。




by sweetmitsuki | 2019-04-18 21:32 | おどろけー | Trackback | Comments(6)

エロイムエッサイム さあ呪文を唱えよう

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ドクダミの花の咲く季節がやってきました。
ドクダミの花は焼酎に漬けておくと虫刺されれの薬になるといわれてますが、私はは去年、虫に刺される季節が来る前に全部呑んでしまったので効能はわかりませんでした。
わかりませんでしたがドクダミの花は焼酎に漬けると美味しくなることだけはわかりました。
その味は極上。どんな花弁や果実を漬けた酒とも比べ物にならないほどの秀逸な味わいです。
今年は1500CC漬けました。
ドクダミはどこにでも咲いてる花だから探すのも簡単だと思いきや、犬や猫の散歩道になってるところは避けたいですし、ましてや除草剤が撒かれてるところなどもってのほか。安全な採取地を特定するのにはそれなりの準備が必要です。
ですがドクダミを賞味することはすなわち、夏を体内に取り込むことで夏の暑さを凌ぐエネルギーとパワーを充填することなのです。
旬のドクダミはサラダでもいけるそうなので、今度はこのレシピ試してみるつもりです。
いずれにせよ春はもう終わり。梅雨を挟んで夏が来ます。


by sweetmitsuki | 2018-05-16 20:28 | おどろけー | Trackback | Comments(6)

虫愛ずる人びと

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電車で何時間も移動するのは、読書にはもってこいで、そのために旅行をし、そのために休暇を過ごすといってもいいくらいです。
昆虫食先進国ニッポン
亜紀書房 刊
野中健一(立教大学教授)著
この本、どこでどうして買ったのか覚えてないのですが、奥付を見ると2008年12月24日第1版第1刷発行とあり、そこまで古くはなくとも、1年くらい前に買って机の上に積んどいたのを思い出して引っぱり出し、旅の共にしました。
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先進国ニッポンというポジティブな言葉の前に何やら奇怪な文字が書いてあります。
昆虫を食べるというと気持ち悪いというイメージしかなく、ほとんどの人が食べたことがないと思います。(食事中の人ごめんなさい)
ですが実際には虫を食べたことのない人はいないのです。
なぜかというと、植物には必ず虫がつくもので虫がつかないほど農薬を使うと今度は薬剤残留の問題が生じ、かえって危険な食べ物になってしまうからです。
一説によると、オレンジジュースでの混入昆虫の許容限界は、250ミリリットル中卵5個、あるいは幼虫1匹、トマトジュースでは、100グラム中卵10個、あるいは卵5個と幼虫1匹、あるいは幼虫だけ2匹だそうですから知らず知らずのうちに人は虫を体の中に取り入れてるのです。
こんなのはアジアとかアフリカとかの話でヨーロッパではそんなことはないという人もいるかもしれませんが、ヨーロッパでは古くからチーズ作りが盛んで、自然にカビの生えたチーズが重宝されることは知ってる人も多いと思います。
それと同時に、実は自然に虫の湧いたチーズも味が良いと重宝されているのです。
さて、この本はそんな、嫌でも口に入ってしまう虫の話ではなく、ずばり虫そのものを食べるという話です。
日本では古くから米を主食とする食文化がありますが、その稲は熱帯アジアがオリジンで、その豊かな自然環境の中、水田は稲の生産だけではなく、さまざまな動植物が共存する場であり、その中に人びとの生活があり、いかに自然の恵みを余すところなく活用するかが文明の在り方なのです。
その意味で日本は先進国で、世界一の加工技術と流通システムを誇っているのです。
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さて、地元の東京・吉祥寺の井之頭公園内に昆虫の缶詰の自動販売機があると聞き、半信半疑で行ってきたのですが、本当にありました。さすが世界一の流通システム。
イナゴは食べたことあるのですが蜂の子は実は未経験。
販売価格も2300円とかなり値が張り、かなり躊躇したのですが、世界一の加工技術、この目と舌で確かめなければなりません。
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これがその中身。うわぁ~ちゃんとした形してる~。
蜂の子なんだから蜂蜜みたいなもんだと思えばいいのですが、これは蜜蜂ではなく地蜂(クロスズメバチ)で、しかもカエルの肉を常食してると、本を読んで知ってる私には辛いものがあります。(ですがちゃんと食べました)
味はというと、ほろほろとした食感でツクシの頭みたいな感じで美味しかったです。
地球温暖化には火力発電だけでなく牛のげっぷに含まれるメタンガス(二酸化炭素の23倍の温室効果がり、排出量の25%を家畜の呼吸が占めている)が影響しているともいわれており、代替資源の確立が急がれています。
そんな未来に虫エネルギー。地球にやさしい虫エネルギー。虫エネルギーでご飯三杯おかわりだ!




by sweetmitsuki | 2018-05-05 18:56 | おどろけー | Trackback | Comments(2)

オバケにゃ学校も試験も何にもない

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最近TVとか全然見てなかったので、ゲゲゲの鬼太郎(新作アニメ)が今季から日曜の朝に放映されてること、全然知りませんでした。
深大寺にも赤城神社にも今年になってちゃんと参拝してたのに、そんな話題は昇ってませんでしたよ。
1話2話は見逃してしまいましたが、無料視聴で見ることが出来ました。便利な時代になったものですね。
アニメももう10年近く見てないのですが、最近のアニメは舞台設定が詳細に描かれていて、鬼太郎は調布が舞台なのですけど、見慣れた調布の町がアニメで描かれていて、夜に運動会をする墓場が多磨霊園だったりと、なんとも感慨深いです。
最近のアニメの制作事情について何にも知らないので当てずっぽうでものを言ってしまいますが、今は録画した画像をアニメの背景として自動的に使える技術があるんじゃないのでしょうか。
妖怪ポストに入れられた手紙をカラスが鬼太郎のもとに届けるジーンでは、まるでドローンを飛ばしているかのような迫力でした。妖怪なのに、かなりハイテクなことやっています。
それと時代設定が現代だというのもあって、目玉親父もねこ娘もスマホ使いこなし過ぎなのには笑けました。
妖怪なのに、かなりハイテクなことやってます。
ところで、妖怪って本当にいると思いますか?
え、そんなものいるはずないtですって。
そうですか、それならばこんなのはどうでしょうか。
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遺言。 
養老孟司氏 著 
清朝新社 刊
この本は、著者の養老氏の人生哲学を語ったものではなく、あくまで解剖学による人間の脳について述べたものなんだそうです。まあそんなことはどうでもいいとして
この本によれば「お魚くわえたドラネコ~♪」という歌があるように猫は人間のものをしばしば失敬することがあるんだそうです。
ですが「猫に小判」という言葉があるように、猫にはお金の価値がわからないので、猫が人間の食べ物を盗むことはあっても、お金を盗むことは絶対に無いそうなのです。
もしもそんなことをする猫がいればそれは猫ではなくて化け猫。つまりは妖怪なんだそうです。
ですが落語に「雛鍔」という噺があるように、お金の値打ちぐらい、ホンの小さな子供にだってわかります。
猫はああ見えてとても賢い生き物で、子守りぐらいの家事は任せられるといいますから、小さな子供に分かることぐらい、猫にもわかるんじゃないのでしょうか。
そもそも、利に聡いことと人間として賢いことは別物なんじゃないかと思うのですが、動物がお金の価値に気付くのは、そう遠くない(実はもうすでに気付いてる)のかもしれません。
動物が獣欲の赴くまま、お金に翻弄されるのは、それはそれで怖い話でもあるのですが、もっと恐ろしい妖怪が現れ、世の中を見えないところで操り、なんとかミクスとか称して人間を金の亡者に変え、人間をお金で奔走させ、獣欲の赴くまま操られてているとしたら、とてもとても恐ろしい話なのですけど、そんな話は見たことも聞いたこともないので、やっぱし妖怪なんて、本当にはいないんでしょう。


by sweetmitsuki | 2018-04-09 00:34 | おどろけー | Trackback | Comments(4)

枇杷の生る辻

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いつも通る三叉路の傍らにあるお地蔵さまの木が今年もいつものようにオレンジ色の実を生らせました。
果物は秋のものというイメージがありますけど、イチジクや枇杷をはじめ今の季節に実の生る果樹はたくさんあります。
イチジクも琵琶もいつ花が咲いたのかわかりませんでしたが、甘い香りと果実の鮮やかな色は遠目にもよくわかります。
枇杷を植えると不幸がおこるなどという迷信があって、今ではお地蔵さまの祠の上ぐらいでしか見ることがなくなってしまいましたが、このお地蔵さまは遠目に見てそれとわかるくらい、黒く煤けているのです。
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なんだか子供が悪戯でつけたように見えなくもないのですが祠の周辺はいつも綺麗に掃き清められていて生花も欠かさずお供えされているのに顔の汚れはそのままで祀られているというのが変といえば変です。
それとも子供の落書きに見えるだけで何かの呪術が施されているのでしょうか。
謎は深まるばかりです。
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さすがにお地蔵さまのを捥いでくるわけにもいかないので、八百屋さんで買い求めました。
千葉県産です。
万物はすべて空ならば、一度口にした果実は種まで残さず喰うのが仏の道だそうで、氷砂糖とホワイトリカーに漬けてみました。
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三か月ほどで飲めるようになる予定です。



by sweetmitsuki | 2017-06-09 21:35 | おどろけー | Trackback | Comments(2)

本当は恐ろしい「はてなの茶碗」

落語の演目に「はてなの茶碗」という噺がありまして、これには天皇が登場するほか、関白・鷹司公とか鴻池善右衛門とか実在の人物が数多く登場するので、実際に起きた出来事をもとに作られたのではないでしょうか。
実在の人物とはいえ、鷹司家も鴻池家も古くから続いてる家なのでいつの時代の誰なのかといわれると即答に困るのですが、この話のラストで、油屋が「茶金はん、こんどは十万八千両の大儲けでっせ。」といってるところに注目したいです。
一合の茶碗が千両なら、一斗の水瓶は十万両になる計算で、どうして十万八千という中途半端な数字が出てくるのかわかりません。
調べてみますと天明の飢饉のとき幕府は大阪の豪商に困民救済のため御用金を供出するよう命じており、鴻池家は銀千八十貫目を献上したという記録があり、108という数字はここからきてるのではないでしょうか。
そもそも、ひび割れしてないのに水が漏る茶碗というのは、真面目に働いてるのに金が貯まらない人を暗示していて、つまり油屋ははてなの茶碗そのものです。
当時(今でも)油屋のような身の上の人はたくさんいましたから油屋ひとりが大金を得てそれで終わりというのは不公平で、金持ちは貧乏人の生活改善のために少なくともその108(煩悩の数ですね)倍の金を出すべきだというのでしょう。
そして関白・鷹司公ですが、公家の中でも関白に任官されるのは、近衛・九条・二条・一条・鷹司の五摂家だけなのですが鷹司家はマイナーな家柄であんまし関白を出していません。
ところがこれも天明の飢饉のとき、光格天皇は関白・鷹司輔平を通じて幕府に窮民救済をするよう書簡を送ったという記録が残っているので、「はてなの茶碗」に登場する時の帝とは光格天皇で間違いないでしょう。
つまり、「はてなの茶碗」とは滑稽な笑い話ではなく、天明の飢饉のとき、農村では餓死者も出るほどの惨状だったのに、都市に住む一握りの富裕層は骨董品の収集に千両の大金を惜しみなく散財していたことを嘆いた社会への風刺なんじゃないでしょうか。
と、まあ好き勝手に喋り散らかしてしまいましたが、「はてなの茶碗」をそのように解釈する論説はなく、いつものように私が勝手に落語の筋書きに史実を繋ぎ合わせただけなのですけど、優れた落語作品というのはその気になればどのようにでも深読みすることができ、だからこそ現代にまで語り継がれているのでしょう。


by sweetmitsuki | 2017-04-30 08:24 | おどろけー | Trackback | Comments(2)

日本ヨイ国神ノ国

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日本人が教えたい新しい世界史
宮脇淳子 著
徳間書店 刊
なぜ日本人は満州や朝鮮、台湾に対して自虐史観と呼ばれる特別な感情を抱くのでしょうか。
それは、戦争に負けたから自然にそう思うのではなく、またそのように感じるのが道義的に正しいというわけでもなく、こうした考えは日本人特有のものなんだそうです。
この本によると、それは日本書紀の影響を受けているからで、実は私も以前から日本人の戦争嫌い&平和好きは日本書紀や古事記のせいだと思っていたので、これで自分の考えに確信を持つことができました。
さて、本書について感想を述べる前に、私がどうして日本書紀や古事記のせいで日本人が戦争嫌いで平和好きなのかそう思うのかについて述べさせていただきます。
日本書紀に登場する重要な人物(神様)といえば日本武尊(ヤマトタケル)が有名ですが実はこの神様、日本書紀はともかく古事記ではひどい書かれ方をされているのです。
子どものころから手のつけられない乱暴者で手を焼いた父親の景行天皇から「戦争で死ねばよい。」とばかりに敵地に行かされ、敵と戦うときにも正々堂々とはやらずに女に化けたり武器をすり替えたりと卑怯な手を使い、挙句に慢心して自ら宝剣を手放し、それが致命傷となって遂には故郷の地を踏むことなく惨めに朽ち果てるのです。
本書では、古事記は日本書紀をもとに作られたとしていますけどそれはまた別の話としてもう一人、日本書紀というか日本史の中でも最も重要な人物の一人である聖徳太子について述べてみたいと思います。
つい最近まで、聖徳太子は実在の人物であると思われていたのですが、日本書紀が創作した架空の人物であるという考えが現在では主流で、要は日本武尊と同じく神様だと考えられているようです。
その神様が何をしたのかというと、日本で最初に憲法を作り、その憲法の第一条に「和を以て貴しと為し」と平和主義を掲げ、さらには「忤ふること無きを宗とせよ」と戦争放棄まで謳っているのです。
神話であり正史でもある国の文書に、軍人がボロカスに描かれ、平和主義者が聖者として讃えられていれば誰だってそれが正しいと思うはずです。
ところが、本書では日本書紀のこのような記述は真実ではなく、日本書紀という歴史書が作られた経緯について考えてみる必要があるというのです。
日本書紀が作られた時代、アジアは大激動期でした。幾世代にも亘る戦乱があり、幾つもの都市が焦土と化し廃滅し、数えきれないぐらいの人が命を失いました。
戦禍を逃れた人々は、着の身着のままの姿で、一掴みの種籾を懐に抱き笹の葉のような小舟に乗り嵐に晒され荒波に揉まれながら海の彼方へ辿り着いたのでしょう。
そして、その地を新しい故郷と定め、二度と戦争に苦しめられることなく平和に暮らしていこうと決心したに違いありません。
だからこそ日本書紀には徹底して武力への嫌悪が綴られているのです。
天皇が万世一系だなんて嘘っぱちだ。という人がいますが、天智天皇あるいは天武天皇以降の皇室が滅びることなく現在まで続いていることに意義を唱える人はいないでしょうから、皇紀二千六百余年とはいかなくても控えめに見積もって千年以上皇室が続いていることに変わりはなく、これは世界でも例がないことです。
実はこの本、最初から読まずにとりあえず日本書記にについて取り上げられている章を読んだだけなのですが、それだけでなんだか胸の中で燻ぶってたものが晴れたような、とても爽やかな気分になれたのでした。


by sweetmitsuki | 2017-02-15 20:59 | おどろけー | Trackback | Comments(8)

信仰は儚き人間のために


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職場や家の中に篭っていると、いつまでも寒い日が続いて春なんか来ないんじゃないかと思ってしまいますけど、外に出てみればもう桜が咲いています。(河津桜ですけど)季節は確実に春に向かっているのですね。
コンビニに立ち寄ったら、お弁当のコーナーに「2月12日は初午なのでお稲荷さんを食べて運気を向上させましょう。」とか書いてあって私が子どものころにはそんなことやった記憶がないのですけど、古くから日本に伝わる伝統的な行事なんだそうです。
今初めて見せられたものを、昔からある日本の文化だといわれてもいまいちピンとこないのですけど、日本人というのはこういうのが好きなようで、節分の恵方巻きと並んで、定着しつつあるみたいです。
恵方巻きも、元々は遊郭の客が娼妓に無理強いしたエッチな遊びが起源なんだそうで、ちょっと日本の伝統文化と呼ぶには品がなさすぎます。(太巻きは美味しいので食べますけど)
しょうもない日本の伝統文化といえば、2月11日は建国記念の日ですけど、この日は神武天皇が即位した日だといわれているのですが、神武天皇は橿原を侵略したとき、忍坂を支配していた土蜘蛛と呼ばれる先住民族を率いていたヤソタケルに対し、偽りの酒宴を開き、油断させたところを配膳人に扮していた兵士に刀を抜かせて襲わせるという、とてもとても卑怯なことをしているのです。
敵対する相手に対しては、表では友好的な態度を偽っておきながら裏ではとことん非情な姿勢を貫き、宣戦布告もなしに奇襲による騙まし討ちをするというのが日本に古くから伝わる伝統文化なんでしょうか。
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それはそれとして初午なのでチーズ稲荷を作ってみました。
油揚げにとろけるチーズを詰めただけという超簡単料理。
袋を閉じるときに串の代わりにパスタを使うとそのまま食べられます。
オーブントースターで焼いたほうが簡単ですけど、焦げ目がないと物足りないので金網で焼いてみました。
ちょっと焦げすぎちゃいましたけど。


by sweetmitsuki | 2017-02-13 05:07 | おどろけー | Trackback | Comments(4)

本当は恐ろしい「まんじゅう怖い」

落語の発祥はお寺のお坊さんの説教にあるんだそうで、今では他愛のない笑い話として語り継がれているものでも、元々は恐ろしい話だったことがあるんだそうです。

大晦日の日です。
とある店の使用人が、主の命令に従って掛け取り(集金)に奔走していました。
いつもは夜遅くまでかかってしまうものなのですが、その年はどうしたことか、お客の機嫌がよくみな笑顔で支払ってくれて、夕刻には終わってしまいました。
男が店に戻ろうとすると、河岸に饅頭舟が泊めてあるのが目に入りました。
「主は俺が夜遅くまで帰らないと思っているだろう。だったらあそこでちょっと遊んでから帰ってもいいかな。」
男はそう思うと、舟饅頭を買ってから帰ることにしました。
(ここでいう舟饅頭とはお菓子のことではなくお娼妓さんのことで、宿代わりに小舟を用いていたためこう呼ばれていました。)
事を終え、帰路に就いたところで帳簿と売掛金を入れた袋を無くしたことに気付きます。
「どうしよう。死んでお詫びをしなければ。」
首を吊ろうか、大川に飛び込もうかと悩みましたが、そう簡単に死ねるものではありません。
そうこうしているうちに夜が明けてしまいました。
死ぬのは諦め、真っ青になって、昨日走り回った場所をあれこれ探してみましたが、見つかりません。
とうとう夕刻になってしまいました。
「もしかすれば、あの饅頭舟に落としたのかもしれない」
そう思って、河岸に行ってみると、饅頭舟が泊まってます。
「あ、昨日のお客さん。もしかして忘れ物を探してないですか。」
男が頷くと、舟饅頭は帳簿と集金袋を渡してくれました。
男は喜んで、お礼のお金を舟饅頭に渡そうとしましたが
「礼をされるほどのことではないですから」
と、固辞されてしまいました。
そのころ店では、男が売掛金を持ち逃げしたものだと大騒ぎでした。
そこへ男がひょっこり帰ってきたものですから主は驚いて男にどうして丸一日店に帰らなかったのか詰問しました。
男が包み隠さず正直に話すと、主は感激し
「なんていう心の正しい女なんだろう。そんな子が舟饅頭に身をやつしてるなんて可哀相だ。私が身請けしてあげよう。お前はその子と所帯を持ちなさい。暖簾を分けて、家持(独立)させてあげるから。」
話はとんとん拍子に進み、夫婦となった二人は商売も順風満帆で、あっという間に一年が過ぎていました。
その大晦日の日。
除夜の鐘を聴きながら、女房となった元舟饅頭の女が、こう呟きました。
「私は心が正しくて、あんなことをしたんじゃないの。舟饅頭の頭目は、ひどく欲深い男で、もしもあの大金を見られたら、取り上げられた挙句に私は口封じのため殺されてしまうだろうと思って、怖くて怖くて帰るに帰れず、それで貴方が捜しに来てくれるのをあの場所でずっと待ってたの。」
「そうか、あの日お前も眠れぬ夜を過ごしたのか。」
男はその話を聞くと、女をいっそう愛おしいと思いました。
二人は欲張らず、商売に励んだので、贔屓の客も増え、店は栄え、末永く幸せに暮らしたそうです。

「まんじゅう怖い」の一席、御清聴ありがとうございました。

by sweetmitsuki | 2016-04-20 20:37 | おどろけー | Trackback | Comments(2)